2016-06-05   ◇MORNING STORY◇

今週ご紹介した小説は、
宮下 奈都さんの「羊と鋼の森」でした

ピアノの「調律」に魅せられた一人の青年。

ゆるされている。世界と調和している。
それがどんなに素晴らしいことか。
言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。

「才能があるから生きていくんじゃない。
そんなもの、あったって、なくたって、生きていくんだ。
あるのかないのかわからない、そんなものにふりまわされるのはごめんだ。
もっと確かなものを、この手で探り当てていくしかない。」

彼が調律師として、人として成長する姿を、
温かく静謐な筆致で綴った、祝福に満ちた長編小説です