関西から次代を担う期待のニューカマーを数多く輩出してきた『GSGP PROJECT』の後継イベントとして、昨年新たな歴史を刻み始めた『GLICO LIVE“NEXT”』も、いよいよ2年目に突入! FM802DJ飯室大吾の2012年開会宣言に、オーディエンスも必要以上の“ヒューヒュー”で応えるなど(笑)、しょっぱなからチームワークは抜群&準備は万端。QWAI、bomi、ecosystemと、性別、形態、ジャンルもバラバラの3組が贈る音の化学反応、存分にご堪能アレ!
ステージ中央で円陣を組み、士気を高める4人。記念すべき2012年の幕開けを飾ったオープニングチューンは、QWAIの『ヒマワリ』! 「今日という日をみんなで最高に楽しいものにしましょう!」とのMCから、持ち前の力強いメロディを堪能出来る楽曲で、早速会場のハートをキャッチ。楽曲の持つドラマを際立たせるしなやかなボーカル、フックのあるギターリフの波状攻撃を浴びせた後は、『メランコリー』というタイトルさながらの切ないミドルチューンに、オーディエンスもじっくりと耳を傾ける。4月にリリースした2年越しのアルバム『約束』への真摯な想いを語る大久保(vo)。しんしんと胸に降り積もる優しいギターが沁みる『一枚の写真』は、日本人の琴線を震わせてやまないどこか懐かしいメロディラインで、観る者の思い出に重ね合わされていくよう。そして、「もう二度と会えないんだけど、今だったらやっと本当のありがとうと、本当のさようならを言える」と披露された『最後の30分』は、夕陽のようなオレンジの照明に照らされて、切なさと共に人が持つぬくもりをそっと閉じ込めたような優しいシーンをJANUSに浮かび上がらせる。(実はこの後、QWAIは6月15日をもって活動を休止するのだが、今振り返ればこの言葉の持つ深みと重みが胸を締め付ける…)。
そして、この日のラストは、『約束』。やわらかくも多彩な顔を見せるギターがメロディに輝きを、飾らないコーラスが言葉に人間味をもたらす珠玉の1曲で、この日のライブは終了。ド派手なアレンジや尖ったサウンドメイクに頼らない、素朴でストレートなバンドサウンド。楽曲からは音楽へのひたむきな姿勢が、MCからは真摯な人柄が伝わってきたQWAIのステージは、2012年最初の『GLICO LIVE“NEXT”』に心地よい風を送り込んでくれた。
この日の2番手は一転、ポップでガーリーなソロアーティスト、bomi! 「どーも皆さんこんばんは〜bomiでーす!」と、クールなバンドを従えてド頭の『KANZEN Wo Ai Nii!!』『PANIC☆アルバイター』から、まさに“NEXT”な期待を抱かせるポップアイコンたる身のこなし。続く『麹町のスネーク』といい、独特の言語感覚とポップでストレンジな楽曲群を次々と連発するチャーミングなニューカマーのステージに、オーディエンスも興味津々。
「こんばんはーbomiと言います。今日は大阪で久々のライブでめっちゃ楽しみにしてきたんやけど、こんなにたくさんの人がいると思わんくて正直ビックリしてます。今日はホンマに短い間やけど、一緒に楽しい夜にしようぜー!」と、キュートな佇まいから出てくる関西弁は嬉しい誤算!? MC明けはBPM高めのビートチューン『キューティクル・ガール』でグイグイオーディエンスを先導。「ほんだら、ちょっと練習しよっか!」なんてかわいいコール&レスポンス指導を経て突入したファニーな『Willy Wonka』で聴かせる、トリッキーなギターに導かれたbomiのリリックの雨はクセになりそう。続く『iYo-Yo』はbomiのハリのある歌声が切なさを誘うミディアムチェーン。ダンサブルな攻めのセットリストにおけるバラード的役割を果たし、彼女のアザーサイドを垣間見せてくれる。
「今日は短い間やったけどありがとう」と、最後はニューアルバム『キーゼルバッファ』から『Someday』を。のびやかな彼女の歌声が、会場の隅々まで幸福のエネルギーで満たしていくのが分かる。ワールドワイドな展開への匂いも感じさせる壮大な1曲で鮮烈な印象を残したbomi。次世代のポップアイコンに期待大です!
そして、最後は恒例のグリコの豪華お菓子の詰め合わせ、グリコボックスの抽選会! さらに今年は新たな試みとしてオーディエンスとの記念撮影も行われるなど、グッドヴァイブなライブで興奮冷めやらぬ会場はホントに楽しそう。なお、次回の『GLICO LIVE“NEXT”』は7月12日(木)、同じく心斎橋JANUSにて。この日も強烈なラインナップでミュージックラバーをお待ちしています!