LIVE REPORT[過去のライブレポート]

LIVE REPORT [過去のライブレポート]

2013/07/25(木)@Music Club JANUS

  • 出演アーティスト:赤い公園/ふくろうず/きのこ帝国
  • 取材・文:奥“ボウイ”昌史(ぴあ関西版WEB)
  • 撮影:田浦ボン

「満員御礼ソールドアウトのJANUSにようこそ〜!」なんて景気のいい挨拶から始まった、今回の『GLICO LIVE“NEXT”』。司会のFM802DJ飯室大吾をはじめ、スタッフ陣も浴衣でお出迎えと、夏ムードたっぷりで贈るこの日の出演は、ふくろうず、きのこ帝国、赤い公園と、女性率高めの編成、様々なべクトルで表現するネクスト・ブレイカーがズラリ。オーディエンスの期待感はソールドアウトという結果が物語っているだろう。
夏真っ盛りのホットな会場で、いざ『GLICO LIVE“NEXT”』スタートです!

ふくろうず

フィードバックノイズに包まれながらいきなり登場したのは、この日のトップバッター、ふくろうず! 夜明けのようなオレンジの照明を背にまず披露したのは、『砂漠の流刑地』。スケールの大きなサウンドスケープに愛とメロウなバイブレーションを乗せ、『フラッシュバック』では、内田(vo&key)と安西(b&vo)の男女ボーカルの掛け合いが心地よくポップに響く。ボーダーシャツで統一された佇まい&べレー帽姿の内田はホントにキュート! 続くニューアルバムのタイトル曲『テレフォン No.1』でも、そのコケティッシュなボーカルとカラフルなバンドサウンドにオーディエンスも首ったけだ。

大阪で乗ったタクシーでスピリチュアルな話をされたという安西のMCを挟んで(笑)、リフレインが印象的な『ごめんね』には、満場のフロアもグッと引き込まれる。一転、「安西くんは性格が悪くて有名なんですけど…」と、きのこ帝国と安西の楽屋エピソードで切り込むなど、内田さんの会場掌握術もなかなかのモノ(笑)。ロマンチックなメロディに酔う『カシオペア』、カオティックなイントロが誘う『トゥーファー』、そしてラストチューンは、クラップも巻き起こったどこか切なくも甘いポップソング『だめな人』。満員御礼の『GLICO LIVE“NEXT”』に、ふくろうずの3人が華やかな幕開けを飾ってくれた。

きのこ帝国

蒼い光とスリリングなSEを浴びながらステージに登場したこの日の二番手は、きのこ帝国。全勢力で創出する轟音渦巻くイントロから瞬時に静寂を迎えた後、凍てつくようなボーカルがズブズブと脳髄に侵食していくようなオープニングナンバーはそう、『退屈しのぎ』! さっきまでの会場の熱気が嘘のように、神々しくも儚い佐藤(vo&g)の歌声がフロアを一瞬にして異次元へと誘う。不穏にうごめくベースラインが緊張感を張り巡らせる『ユーリカ』、ポエトリー・リーディングのように言葉を放射する『夜鷹』といい、会場はもう完全に、きのこ帝国に飲み込まれている…。

 と、思いきや何やらあーちゃん(g)が佐藤に耳打ちを…なんと冒頭3曲でギターの弦がほとんど切れてなくなってしまい、佐藤にギターの交換を促すあーちゃん(笑)。この緊急事態に、おそらく今日はMCをするつもりはなかったであろう、これぞ手持ち無沙汰な残り3名…(笑)。だが、JANUSスタッフの機転もあって、思いのほか早くリカバー出来てライブは再開、ホッと一息。即座に「きのこ帝国の中で一番早い曲」(あーちゃん)と『国道スロープ』、ワイルドなギターリフが扇動する『WHIRLPOOL』へとなだれ込む! そして最後は『明日にはすべてが終わるとして』でエンディング。「“本当に”ありがとうございました(笑)、きのこ帝国でした!」(あーちゃん)との言葉と音像を残してステージを去った4人。音楽で全てを語るミステリアスなバンドが垣間見せた生身の一夜は、楽曲をよりオーディエンスに近付けたかもしれない。

赤い公園

そして今宵のトリを飾るのは、登場時からポッキーを食べたり、投げつけたり、印籠のように見せ付けたりの(笑)、平均年齢20歳のガールズバンド、赤い公園。かと思いきやSEをぶった切り、「東京・立川から来た赤い公園です、大阪の皆さんかかってこいやー!!!!」と、耳をつんざくへヴィなサウンドが開戦の幕開けを告げる『のぞき穴』へと突入!! 続く『急げ』『今更』と、くったくのない笑顔でごんぶとのバンドサウンドを鳴らし切るプレイヤーとしてのスキルと存在感には、只々圧倒される。

一転、MCでは各々マイペースに喋りながら、ステージに水をこぼす佐藤(vo)(笑)。「みんな滑らないように気を付けてね〜でも私が一番滑るかも。いろんな意味で」とうまいこと言ってみる佐藤に湧く会場(笑)。だが、いざ再びライブが始まれば、彼女のフロントマンとしての佇まいたるや頼もしいこと麗しいこと。ラウドな『塊』、メロウな『透明』、そして、“人生楽ありゃ苦もあるさ〜”と国民的フレーズをぶっこみながらリズミックなカオスに導く『娘』と、もう最高! 「サビで簡単な言葉を繰り返してるんで、よかったら覚えて帰ってくださいね」(g・津野)なんて指南しておいて、怒号のように言い放った最後の『ふやける』といい、まるで友達4人が部屋で思い思いに話すようなMCの自由度といい、不協和音をポップに聴かせるサウンドの構造といい、音楽の、バンドの、ライブの、セオリーに囚われない恐るべき新世代。

すさまじいフィードバック音と共にステージを後にした彼女たちだったが、やまないアンコールの声に応えて再び登場! 赤い公園流瞬殺ダンスナンバー『はてな』をぶちかまし、『GLICO LIVE“NEXT”』のエンディングを見事に飾ってくれた4人。いや〜末恐ろしや!

STAFF COMMENT

もちろんイベントの締め括りは、グリコの豪華お菓子の詰め合わせ、グリコボックスの抽選会。最後の最後の記念撮影まで、大いに盛り上がった満員御礼の『GLICO LIVE“NEXT”』ですが、次回9/16(月・祝)もソールドアウト必至です! 
出演はKANA-BOON、SAKANAMON、SEBASTIAN Xと今をときめくライブアクトが大集結。場所は同じく心斎橋JANUSにて、皆さんのご来場をお待ちしてますよ〜!