LIVE REPORT[過去のライブレポート]

LIVE REPORT [過去のライブレポート]

2014/07/17(木)@Music Club JANUS

  • 出演アーティスト:go!go!vanillas/ヒトリエ/phatmans after school
  • 取材・文:奥“ボウイ”昌史(ぴあ関西)
  • 撮影:田浦ボン

「も〜あったまってるんとちゃいますか!?」とFM802DJ飯室大吾が思わず漏らすのも納得。go!go!vanillas、ヒトリエ、phatmans after schoolと今をときめく3組が出演するとあって、満員御礼ソールドアウトとなったこの日(祝!)。打てば響く=コールすれば即レスポンスする、準備万端×気合十分のオーディエンスの熱気を背負って、いつブレイクに向け加速してもおかしくない強力ラインナップが挑んだ、今年2度目の『GLICO LIVE“NEXT”』。いずれ語り草になるであろう(!?)歓喜の一夜をレポート!

phatmans after school

登場するや否や満場のフロアから大歓声で迎えられたのは、phatmans after school!
エッジィなバンドサウンドでその歓声を切り裂いた『人類への過程』、エレクトロなバックトラックと一体となり音の弾丸をぶち込む『メディアリテラシー』と、ハリのある歌声に扇動された拳が、パンパンのJANUSに何本も突き上がる。「大阪楽しもうぜ!」とオーディエンスに火をくべる激烈ダンスナンバー『無重力少年』といい、トップバッターという役割を十分に自覚し、むしろ後続のバンドに強烈なプレッシャーを与えるような挑戦的でハイボルテージなステージは、見ていてニヤけてしまう程だ。

「最近、大阪によく来られるようになって嬉しいです。皆さん楽しんでいきましょう!」と始まった後半戦では、『アオノヒメ』『東京少年』とphatmans after schoolのメランコリーをバーストしたポップソング2連発!ヒットポテンシャルの湛えた楽曲の数々に、彼らの今後を期待せずにはいられない。

この春、北海道から上京してきた彼らだが、今年は何と大阪でのライブが最多という親和性も伝えつつ、ラストは「明日のことは忘れて、ここにいる人たちのためだけに全力で、本気で歌って帰りたいと思います」と、『ツキヨミ』を披露。オーディエンスをブチ上げる怒涛のアッパーチューンから、じっくりと歌の世界を届ける切ないミドルナンバーまで、バンドのまばゆい可能性を存分に見せつけたステージだった。

go!go!vanillas

「このバンドは踊らせてくれますよ」というFM802DJ飯室大吾の太鼓判を受けた転換MCの誘いからステージへと登場したのは、go!go!vanillas。
「一発目からぶっ放していきましょうよ皆さん!」と始まった1曲目は、彼らの代表曲でありキラーチューン『アクロス ザ ユニバーシティ』!一気に沸点へと到達する盛り上がりからそのままビートを繋ぎつつ、長谷川プリティ敬祐(b)による“GLICOジャンプ”緊急講座を受講したオーディエンスが(笑)、続く『エマ』では血気盛んにジャンプ&ジャンプ!満員のJANUSのフロアが揺れる。「も〜最高だよ大阪!」と突入した『ミスタースウィンドル』も、ハネるビートが心地いいロックンロールナンバー。「暑い夏がやってきたぞー!もっともっと暑くしようぜ!」と突入したアウトロのドラミングも壮絶だ。

MCでは、大阪・道頓堀のおなじみGLICO看板をもじって盛り上げようとするも怪しくなった雰囲気を、ライブバンドならではの反射神経とコンビネーションでで見事に回避(笑)。後半戦も間髪入れず『人間讃歌』『ホラーショー』の2連発でブチ上げ、『ホラーショー』ではコール&レスポンスもバッチリキメて、真夏のJANUSをグイグイとロールさせていく。いや〜それにしても熱気がスゴい!

会場中がハッピーな空気に包まれた最後の『オリエント』までの全6曲、とことんJANUSをホットにしてくれたgo!go!vanillas。ライブでサヴァイブしていく前途洋々の旅路が目に浮かぶような、熱いアクトだった。

ヒトリエ

サーチライトのようにうごめく照明を浴びながら現れたこの日の大トリ・ヒトリエのステージは、ド頭からギター×ベース×ドラムの変則ブレイクで一心不乱にせめぎ合う強烈アンセム『センスレス・ワンダー』で幕開け!続く、パワフルなドラミングから浮遊感漂うリフが重なり誘う『ever ever ever』の祝祭感も、オーディエンスを異空間へと瞬時にトリップさせる。その手を緩めず突入した『アンチテーゼ・ジャンクガール』でも、カオスな音像を貫くポップなメロディとドライブするビートがフロアを揺らし、いきなりの怒涛の3連発にオーディエンスは完全ロックオン!

「『GLICO LIVE“NEXT”』、トリを務めさせていだきますヒトリエです、よろしく!」と挨拶したシノダ(g)も、あまりの熱気に「空調が壊れたようです(笑)」と漏らす程の灼熱のJANUS。後半戦も、スリリングで焦燥感漂う『るらるら』の曲間の、ストップ&ゴーでのオーディエンスとのあうんの呼吸、クラップ巻き起こるメロウなダンスナンバー『カラノワレモノ』といい、静と動を巧みにコントロールするライブは、フロアの誰1人置き去りにすることなく思い思いの景色を見せていく。

「最後に君たちのダンスが見たいんですけど!」と煽りまくってのラストは、『ワールズエンド・ダンスホール』!満員御礼ソールドアウトの『GLICO LIVE“NEXT”』のエンディングにふさわしい絶景を見せてくれたヒトリエだった。お見事!

STAFF COMMENT

ステージに登場したFM802DJ飯室大吾が、最前列のオーディエンスを見るなり「シャワー浴びたみたいやん!」と驚く程の盛り上がりを見せた(笑)3組のライブの後は、恒例のグリコの豪華お菓子の詰め合わせ=グリコボックスの抽選会でもひと盛り上がり。そして、次回9月18日(木)は、フレデリック、Suck a Stew Dry、夜の本気ダンスの3組が出演決定。期待してOKの充実のラインナップで送る『GLICO LIVE“NEXT”』、お楽しみに!