2020-02-16   ◇MORNING STORY◇

今日ご紹介したのは、、、
坂井希久子の「妻の終活」

どんな本かといいますと・・・

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私が死んだら、この人は生きていけるでしょうか。
余命一年を宣告された妻が、夫に遺す“最期のしごと"とは——。

結婚四十二年、仕事一筋の男と家を守ってきた女。
二人の間には積み上げられた「ズレ」があった。
残された時間をどう生きるべきか……。
別れを前にした夫婦の姿を描く傑作長編小説。

「お前、死ぬのか」「ええ、そのようです」
まもなく七十歳になる一之瀬廉太郎は定年まで勤めあげた
製菓会社で嘱託として働いている。
家事や子育ては二歳下の妻杏子に任せきり、
仕事一筋で生きてきた。

ある日、妻から病院の付き添いを頼まれるが
にべもなく断ってしまう。
妻の頼みごとなど、四十二年の結婚生活で初めてに
等しかったのに。

帰宅後、妻は末期がんで余命一年と宣告されたと告げる。
呆然とする廉太郎に長女は
「お願い、もうお母さんを解放してあげて」と
泣きながら訴えるのだった——。

夫はいつも気づくのが遅すぎる。妻は一人、準備を始めていた。

という本。