2017-05-07   ◇MORNING STORY◇

今週ご紹介した小説は、
馳 星周さんの「暗手」 でした

台湾のプロ野球で八百長に手を染め、
罪から逃れるために次々と殺しを重ねた加倉昭彦。

居場所を失い、顔も名前も変えて過去を抹消、
逃れ着いたのはサッカーの地イタリアだった—。
イタリアの黒社会では、殺し以外の仕事なら何でも請け負い、
いつしか「暗手」—暗闇から伸びてくる手—と呼ばれるようになっていた。

そんなある日、サッカー賭博の帝王・王天から、
中堅チームに所属する日本人ゴールキーパー・大森怜央に、
八百長をさせろとの依頼が舞い込む。

計画実行に向けて着実に準備を進めていく加倉だったが、
大森の姉の写真を目にしてから過去の記憶がよみがえり、
計画の歯車が狂い始める…。