Walkin' Talkin' -徒然ダイアローグ-

monday 21:00-22:00 ONAIR

1 week talking

1 week talking

金廣真悟)僕にとって、中村一義さんというアーティストとの出会いは、中学3年生の時、「金字塔」というアルバムを聞いてから、です。当時の僕の音楽の観点を全部ぶち壊されて、、、。ずっと憧れていて、お話できるのが楽しみでした。
中村一義)金廣くんというか、僕のグドモのイメージというと、、、曲を聞いていると、まず、序盤に問題提起があって、そのあと感情が爆発するという歌詞が多いんですけど、そのルーツって何なのかな?と思っていたんです。
それって金廣くんの純粋性のような気がしているんですよね。その辺りも掘り下げていきたいですね。

金廣真悟)僕が初めて音楽をやりたいと思ったのは、中学の時にイギリスにホームステイに行った時に、バンドの演奏を見て、「なんだ!この感じ?!」と思って、、。 日本に帰ってきて、「バンドやりてぇ」って思って。音楽をやるということ、イコール バンドだったんです。中村さんは、バンドから始まってはいないですよね?
中村一義)僕は高校の時に、電気グルーヴに憧れて、ユニットを組んだりしていたけど、結局作るのは僕で、みんな進学とかで、いろいろ道も分かれて、、、。じゃあ、自分ひとりでやってみよう、自分の中にバンドを作ってみよう、って考えたんです。ビートルズが好きだから、ドラムを叩く時にはRINGOのように、とか。でも本当はバンドが羨ましいんですよね。

金廣真悟)バンドをやりたい!っていうきっかけってあったんですか?
中村一義)公にバンドを組んだのは「100s(ひゃくしき)」でした。「トキワ荘」っていう有名なマンガ家さんがたくさん住んでいたアパートがあって、みんなライバルなんだけど、和気あいあいとしていて。そんな感じと「100s」は似ているのかも。ライバルだけどみんなで成長していこう、っていうノリ、みんな横並びで自由の国、みたいな。僕が夢に描いているバンドはそんなバンドかなあ。

on air楽曲

テーマ「バンド」
ここにいる/中村一義
金廣真悟)宮崎で生まれて、日本各地を回る転勤族だったので、東京に来て、自分の居場所とか、いる意味がある、という生き方を考えるきっかけになった曲。自分自身が救われた曲。
空ばかり見ていた/グッドモーニングアメリカ
中村一義)歌詞に大きく同意。ブルースがないと前向きにはなれない、と感じる1曲。
Cinnamon Girl/ Neil Young & Crazy Horse
中村一義)中村一義の自由感は、自身曰く「このバンドが好きだから。」夢に描いているバンド像、まさに憧れ。
Just Looking/Stereophonics
金廣真悟)派手なことをしない、淡々とやりたいことをやっているシブいところもかっこいい。英詞が分からなくても染みてくる。とにかく手放しで好き。
言葉の果てに雨が降る/Hermann H.&The Pacemakers
中村一義)9月に行っていたツアーで、中村一義のバンドメンバーとして参加していたのがHermann H.&The Pacemakers。ライブでも披露された中村が大好きな1曲。
HEY/QUATTRO
金廣真悟)中学時代の音楽仲間「QUATTRO」の岩本くんの家で過ごした時間が僕の音楽の原点。8月に大阪で開催された夏フェス「RUSH BALL」で共演できたことが本当に嬉しかった。

2 week talking

2 week talking

金廣真悟)曲づくりの話で欠かせないのが歌詞なんですが歌詞ってどの段階で作りますか?
中村一義)強いのは、メロディーと同時に出てくる歌詞。例えば、デビュー曲の「犬と猫」もそう。どうとも説明できないのができたなあ、、、、って。
忘れちゃうような曲なんて、曲じゃねえ、とか言って。

金廣真悟)それ、僕も言ってます!!!!忘れちゃう歌詞はいいんですが、メロディーに関してはそうですね。
中村一義)実際そういう考え方もあるよね。歌詞とかメロディーをメモとかレコーダーに残さないで、そこから2、3日経って、覚えているようなら、初めて録ってみる、とか。
金廣真悟)ほんとに、それ一緒です!いろんなインタビューでも言ってます。僕は、その適当語で録った中に残っていた歌詞をピックアップして、そこから書き出すんですけど、そういう感じですか?
中村一義)例えば、強い詞、センテンスで響かせるっていうのは、また作り方が違うと思うね。それ以外のものは、仮で作っためちゃくちゃ英語をねかせておいて、韻とかから、センテンスを作っていくっていう事もありますね。

金廣真悟)すごく分かります。最新アルバムの収録曲「inトーキョーシティ」のサビの詞とかもそうでしたね。適当英語なのに、なんか辻褄が合ってきて、、、。
中村一義)予言じゃないけど、既にもう、生まれてきているってことなんだよね。

on air楽曲

テーマ「曲づくり」
There She Goes/The La’s
中村一義)音楽を始める前、絵を描いている時に、ラジオから流れてきたこの曲に魔法をかけられた。中村のルーツともいえる1曲。
名もなき詩/Mr.Children
金廣真悟)曲づくりの方法が分からなくて、誰かの真似をしてみようと買ったスコア本がMr.Children。ここから、自分なりの曲づくりの方法を見つけていった。
リンダ リンダ/ THE BLUE HEARTS
中村一義)メロディーや歌詞などとは呼べない、叫びを感じた。枠におさまらない、旋律におさまりきらない曲。
栄光の男/サザンオールスターズ
金廣真悟)昔のエピソードをテーマにした曲なのに、今の人の心にも入ってくる、 最近凄く感動した曲。 
餞の詩/グッドモーニングアメリカ
中村一義)個に対してのバンドの演奏愛が感じられる曲。空を見ながら泣いてしまった、、、。
キャノンボール/中村一義
金廣真悟)歌い始めは、英語みたいなのに、サビのことばがガツンと入り込んでくる。歌詞、アレンジの面で進化しているなあ、と感じた曲。

3 week talking

3 week talking

中村一義)金ちゃんは、旅先で曲が出来ることってあるの?
金廣真悟)ありますね。ツアー中に思い浮かんだ曲を持ち帰って、東京で作業をしたりとか。一義さんは、旅で思い出に残っていることってありますか?

中村一義)その街のお店とか、かなぁ。大阪でも必ず行く店があるんですよ。
金廣真悟)各地、東京で食べれないものってありますよね。
ツアー中だと観光が出来ないから、食に走るんですよね。
サービスエリアでもそうだけど、現地の人が美味しいっていうものとか。
沖縄に行ったらダイビングしたいと思うけど、メンバーには街の空気を感じながら走る、という人もいますね。

中村一義)僕も街の空気を感じながら歩いたり、あと、商店街を見つけるのが好きかな。この前京都で、遂に見つけた!みたいな、いなたい商店街を見つけて、今までなんで見つけられなかったんだ、とか思ったり。
金廣真悟)限られた時間の中で楽しむって、なかなか難しいですよね。毎回釣りをするとか?
中村一義)時間がないよねぇ、、。僕は、各地のスーパー銭湯巡りをしたい!
金廣真悟)一時期してましたよ〜!プールが付いているところで、対バンした相手と素っ裸で泳ぐ、っていうのはすごい好き。平泳ぎが開放感!
中村一義)素っ裸で、平泳ぎ!カエルの気持ちね。

on air楽曲

テーマ「旅」
旅の手帖/サニーデイ・サービス
中村一義)車移動でツアーをしていると、自分たちの音楽活動を重ね合わせてしまう。インディーズ時代、苦楽を共にしたバンドの曲を聞きたくなる。
So Long, Astoria/The Ataris
金廣真悟)大学の冬休みに行ったツアーの時によく聞いていた憧れのバンド。「車に乗って」というシーンが曲の中にも出てくる。グドモのメンバーにとっても大事なバンドの1曲。
魔法をかけてやる!!(2013.0829.live ver)/ 中村一義
中村一義)旅感を含めて、旅をイメージした曲が出来ないかなあ、と思って書いた曲。今のところ、ライブでしかやっていない貴重な1曲。
ロールプレイングゲーム/グッドモーニングアメリカ
金廣真悟)バンド活動自体が旅。人生もまた旅。ゲームみたいにリセットできないよ、という単純だけど、深い意味を込めた曲。(山中湖で作りました)
ジュビリー/くるり
中村一義)同じ時代を過ごしてきた「くるり」。友達への手紙感を残している楽曲づくりが共通している。だからタイトルもかぶる?!
ルージュの伝言/荒井由実
金廣真悟)映画「魔女の宅急便」で流れてくる、印象的な1曲。この曲の歌詞も1つの旅。

4 week talking

4 week talking

中村一義)英詞から、日本語で歌詞を書くようになって、邦楽の詞でリスペクトしているものって?
金廣真悟)いっぱいありますよ〜。
一義さんも、サザンもミスチルも!!!
いろんな書き方がありますしね。
その中でも、「歌」を意識したのは、槇原敬之さんの「どんなときも。」かなあ。最初から最後まで覚えているし 今でも歌えるし。
中村一義)槇原敬之さんは、先に詞を書くそうですね。
金廣真悟)そう。それが信じられない。衝撃でした。この曲には、音楽としてあるべき姿があると思うんですよね。子供でも歌えるし、大人でも感動できるし、いろんな人が楽しんで、楽しめる方法がある、という曲ですね。
いつかお会いしたいなぁ。
一義さんのリスペクトの中心にある曲は?

中村一義)僕は、佐野元春さん。デビュー前から聴いているんですけど、元々は、沢田研二さんが好きで、「ジュリーになりたい!」が夢で(笑)
沢田さんは、glamなんですけど、佐野さんが出てこられて、「後ろにある背景が変わったな」と感じたんです。シティポップに。そんな事を肌で感じた10代でした。当時のジャケットに写っている佐野さんって役者さんみたい!ミュージシャンというより、その世界観を演じ切っていて、オリジナリティを保っているんですよね。日本に海外の音楽をDJ感覚で持ってきて、ワクワクさせてくれた発信者ですよね。佐野さんのラジオも聴いていたし。
金廣真悟)その後、佐野さんには会えたんですか?
中村一義)雑誌の対談で凄くお世話になって、つい2年前位にもお会いしたんですけど、佐野さんから「音楽って約束だよね。」っていう言葉があって。売れてようと売れてなくとも、「約束があるから会いにきたい」っていつも思える、っていう話になって。それを「約束の橋」っていうタイトルで曲を書いている佐野さんって凄いな、と。
金廣真悟)歴史を超えて、変わらないものってあるなぁ、って思いますね。
中村一義)そうですね。それを佐野さんから僕に伝えてくれたのかな、って、この曲(約束の橋)を聴いた時に思いました。

on air楽曲

テーマ「リスペクト」
恋は桃色/細野晴臣
中村一義)かつて担当していた某音楽番組でカバーした曲。カバーしたことを知った細野さんが声をかけてくださり、お会いすることができました。人生で最初に衝撃を覚えた曲。
Carnival/The Cardigans
金廣真悟)中学1年生の時に通っていた英語塾の友達に貰ったMDに入っていた。空間が見える、スタジオの雰囲気まで見えるようなキラキラした曲。
どんなときも。/ 槇原敬之
金廣真悟)小学生の時に先生が作ってくれたテープの中に入っていた曲。まさに「音楽としてあるべき姿」と言える1曲。
約束の橋/佐野元春
中村一義)日本に海外の音楽を持ってきてくださった、先駆者であり、発信者である佐野さん。後に「音楽って約束だよね。」というお話を佐野さんから伺い、「約束」という言葉を使ったこの曲の凄さを改めて感じた。大リスペクト!
グレゴリオ/中村一義
金廣真悟)一番聴いていたアルバム「金字塔」から。歌詞の少なさが印象的、揺さぶられる。語ることがない分、サウンドが語る曲。
イチ、ニッ、サンでジャンプ/グッドモーニングアメリカ
中村一義)メロディーもいいし、歌詞も前向きでいい。フィールドのでかさもある。論より証拠!
PHOTO:AZUSA TAKADA

金ちゃんとの出会いの場に感謝。ご一緒してみて思ったけど、約束が会う前から成立しているんだな、と。音楽は、人と人を繋ぐものなんだな、と実感させられました。金ちゃんは、また若い子たちにその約束を果たしていくんだろうな、って。僕から約束を断ち切ることは絶対にないので、また飲みに行きましょう!とか誘ってもらえたらうれしいな。

最初お会いするまでは怖かったんですけど、、、。
芸術家の人だと思ってたんで、会話も成り立つかな、と。
こんな感じで、リラックスして話せるとは、思ってなかったです。
細野さん、佐野さんの中にある大事なものを、一義さんを通して受け継いでいるとは思わなかった。自分もそういうものを残していきたい、と単純に思ったし、もっと真面目に音楽活動をやらなきゃな、って思いました。頑張ります!