スペシャル企画<REQUESTALK>
2023年

ASIAN KUNG-FU GENERATION(後藤正文、喜多建介)
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GENERATIONS(白濱亜嵐、小森隼) 対談


大抜:ギターを鳴らして言葉を紡ぐASIAN KUNG-FU GENERATIONと、音に乗りダンスとメッセージで表現を見せるGENERATIONSという、ジャンルが違う2組の今までない対談が実現したんですけど、ここ(ブース)に入ってなんとなく不思議な空気が流れましたよね(笑)?

喜多:とりあえずアジカンの2人は順番にトイレに行きました。

全員:(笑)。

大抜:後藤さんはGENERATIONSというグループは?

後藤:もちろん知ってます。GENERATIONSはヒット曲もたくさんあるので街中で耳にしたりするじゃないですか。でも忙しくてじっくり聴く機会はなかったので、今日ここに来るまでiPhoneで聴きながら……。

白濱・小森:ありがとうございます!

後藤:“はじめてのGENERATIONS”っていうプレイリストからがいいかな?とかって(笑)。

全員:(笑)。

後藤:さっそく好きな曲ができました。「Make Me Better」って曲。

小森:あ~、うれしい。ありがとうございます!

後藤:あのドッタっていうスネアの音を聴くとアメリカンポップスみたいで格好いい!って。もう一周聴きました(笑)。

喜多:プレイリストのおかわりね(笑)。

小森:もう今、勝手に「Make Me Better」が思い入れのある曲になりました。この曲にはくが付いた気がします。名曲になりました!

大抜:実は白濱さんは、小森さんのレコメンでASIAN KUNG-FU GENERATIONが好きになったんですって?

白濱:隼のことは学生時代から知ってるんですけど、当時から隼はすごく(ASIAN KUNG-FU GENERATIONを)聴いている印象。ラジオで青春のプレイリストを作るってなると、(隼人は)もう絶対に入れてくるんですよ。

喜多:ありがたいね。

大抜:小森くんが最初にASIAN KUNG-FU GENERATIONに触れたのは?

小森:テレビのCMです。CMでかかっていた曲がすごく良くて、誰の曲なんだ?って調べたら「マーチングバンド」っていう曲で、そこからはまって。

大抜:何歳ぐらいの時?

小森:高校2年生とか1年生の後期ぐらいですかね。結構、悩んでた時期で、分岐点で大切な曲に出会ったなと思っています。

大抜:GENERATIONSはダンスミュージックとかヒップホップとか、いわゆるダンスにつながる音楽を聴いてたのかと思いましたが、幅広く聴いてたんだね。

白濱:そうですね。それぞれ好きなものが違うというか、僕もジャンルを問わず聴いてました。

後藤:今日のTシャツもレイジ(RAGE AGAINST THE MACHINE)。

白濱:そうなんです。レイジは大好きでトレーニングの時、ずっとかけてます(笑)。

喜多:亜嵐さんの前で言うのはおこがましいけど、レイジが筋トレに合うっていうの、すごくわかります。恥ずかしながら、たまに筋トレをやってるんです、腕立てとか。その時にかけるのがレイジ(笑)。

後藤:筋トレって、腕立だろ(笑)?

喜多:一緒にしてすみません。


大抜:喜多さんから見たGENERATIONSのイメージは?

喜多:ストイックなイメージですね。最新アルバムの「Ⅹ」を何回か聴いたんです。すごくよかったです。白濱くんが作詞作曲した曲もよかったです。KEMURIのみなさんが演奏されてる曲。

白濱:はい。ホーンセクションは吹いていただいて……。いやもう今、めっちゃ脇汗が。久しぶりにラジオで緊張してます。

大抜:亜嵐くんは何がすごいって、曲を作ってコンペに普通に出す人なんですよね。

白濱:はい。レーベルの方からコンペをいただいて匿名とかで。最近もすっげえ落ちてます(笑)。

大抜:ダンスの人やと思ったら、実は幅広く曲を作って普通にメールフォームからコンペに送ってるらしいです。

白濱:作家としてもやらせてもらってるんですけど、まだまだ駆け出しなんで。

後藤:すごい。

大抜:さて、いろんな日本のロックバンドがいるなかで、小森くんがASIAN KUNG-FU GENERATIONにつかまれたのはなせでしょう?

小森:時が経っても変わんない普遍性があるのかなって。僕が小学生の時に「NARUTO -ナルト-」のオープニングで(ASIAN KUNG-FU GENERATIONを)知ったように、2023年の今、知る10代の子もいて、ずっと攻め続けられるっていうのはアジカンしかいないんじゃないかなって。自分があの時と変わらないままで音楽を楽しめてるっていうのが答えというか。(ASIAN KUNG-FU GENERATIONが)映画のエンディング曲やりますってなったら映画館に聴きに行っちゃうし、いろんな方向から楽しめて一つのエンタテインメントになってるのもすばらしいです。

大抜:「NARUTO -ナルト-」の話が出ましたが、ASIAN KUNG-FU GENERATIONはこの作品とのつながりがずっとあります。アニメの曲は世界とつながるきっかけになることが多いですね

後藤:南米とかによく行かせていただくんですけど、どこの国に行っても「遥か彼方」(「NARUTO -ナルト-」第2期オープニングテーマ)は、いまだにやらないときっと怒られるね。

大抜:あれは南米だとギターソロでみんなが歌うんですってね。

後藤:そうなんですよ。不思議。「君という花」のギターリフでも歌うし、「ソラニン」もイントロから歌ってるし。テレレ……みたいなのを、南米のお客さんはサッカースタジアムにいるかのように歌うんです(笑)。

喜多:ギターリフを大合唱っていうのはすごく感動的ですよ。

後藤:だから喜多くんが間違えようが何しようが、そっち(大合唱)の方が正しいから。

全員:(笑)。

喜多:かき消される(笑)。

後藤:ギター要らずみたいになってる(笑)。弾かなくていいだろくらいの音量。

喜多:すごい安心感(笑)。

後藤:南米のみなさんは特にパワフルですよ。開場から開演までに1時間半とか2時間ぐらいあって長いんですけど、サッカーのチャント(応援歌)みたいな感じでずっと歌ってるんですよね。

喜多:すごく盛り上がる。

大抜:「宿縁」(アニメ「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」主題歌)もそういうイメージがあるんじゃないですか?

後藤:「NARUTO -ナルト-」とかとやる時は、和っぽい音階を意識しますね。初期のアジカン……「君という花」とかもそうですけど、日本っぽいメロディとかを考えたりはよくしてましたね。その方が海外に行った時におもしろいだろうみたいな。藤井風さんがアジアとかで人気なのは、ああいうメロディで日本っぽく見えてるからなんじゃないですかね。古くはYMOとかがやられてた手法ですよね。


白濱:すごく勉強になります。あの、作る時は曲先ですか?

後藤:そうですね。今はいろんなアプローチがあって、たとえば、最近はみんながヒップホップの影響下にあるので、ビートを作ってからラップしてみたり、鼻歌を入れてみたりして、いいフックのメロディができたと思ったら、それを中心にもう1回組み直したりとかもするし、シンガーソングライターらしくギターをつま弾きながらふにゃふにゃ鼻歌を歌ってみて詞を書いたりもするし。

白濱:スタジオにみなさんでドンッて入られる感じなんですか?

喜多:ゴッチ(後藤)から弾き語りのデモが送られてくる時もあるし、ギターのひとネタしかないところからみんなで広げる時もあるしみたいな。

後藤:最近はメンバーのことをすごく信頼してるので、一つのアイデアでもざっくりとしたものを投げるんです。でも一番信頼してなかった時はもうがっつり作ってた(笑)。

全員:(笑)。

後藤:そのまま弾け!くらい(笑)。

喜多:最近、確かにすき間が多くなってきましたね、考える余地がある。

後藤:好きにして!っていうのを増やしてて。さすがにもう大人なんでね、働き方改革してかないと(笑)。

大抜:それはメンバーに任せるっていうことですか?

後藤:そうです。4人がそれぞれのクリエイティビティを発揮して、おもしろいものを作ろうっていうモードです。だから、ちょっと工夫してね!みたいな投げ方というか。

大抜:工夫してね!ってプレッシャーですね。

喜多:でも、頑張って考えたギターを入れて送り返すじゃないですか。それが褒められると最高ですね(笑)。

後藤:大概いいですよ、最近。

喜多:でもほかのメンバーの反応が薄い時もあるんですよ。すごい気になる。どう思ってるんだろう?みたいな。だからゴッチのにもちゃんと(反応を)返すようにしてる。

後藤:昔、「新世紀のラブソング」って曲を作った時、これはすごい曲ができたと思って、みんなに送って……そしたら、誰からも返事が来ない(笑)。すごく悲しくなってマネージャーと2人で夜の鎌倉の海辺でお茶しながら“僕、もうバンドやめたいです”って。危ない夜がありました(笑)。

大抜:GENERATIONSはどういう仕事の回し方をするんですか?

白濱:ライブ制作ってなると、みんなでスタジオに入ってパフォーマーはステージングとかも考えて。で、楽曲制作はボーカルを筆頭にデモを集めてもらって、1回プリプロをして、みんなに聴かせてもらってとかするんですけど、僕が(ASIAN KUNG-FU GENERATIONを)すごく羨ましいなと思うのは、スタジオに一緒に入ってスケッチを作るとか。(GENERATIONSも)やってみたいです。でも、この前出したアルバムに全員が歌う曲があったので、その時はみんなでスタジオに入って1人ずつレコーディングしたんですけど、めちゃくちゃ楽しかったですね。

小森:僕たちはダンス&ボーカルグループなので、自分たちで曲を作るっていうのがデビューの初め(活動の根源)ではないんですが、10年経って亜嵐くんが音楽を作るようになって、GENERATIONSの曲も作れるようになってみたいなのは、いまだに形を変えていってる感じでちょっと青春っぽくていいですね。

白濱:だから鼻歌でいいからみんなでスタジオに入って作りたいっすね。僕が形にするんで。

後藤:それ超かっこいいですね。あと、パフォーマンスチームから、こういうビートで踊りたいとか、今流行ってるビートはこれだからとか、このビートで作って!って振って亜嵐くんが曲を作ったらかっこいい。

白濱:作ってみたいですね。(小森に向け、スタジオに)入ろう!

小森:いやいやいや、入っても僕みたいなのはボーッとしてるだけだから(笑)。


大抜:あの、今日の共通点は、それぞれリーダーがいらっしゃるんですよ。ASIAN KUNG-FU GENERATIONは……。

喜多:一応、僕が……一応って言っちゃダメですね(笑)。

大抜:GENERATIONSは……。

白濱:僕です。

大抜:リーダーって大変ですか?

白濱:初めのうちは気負ってまとめなきゃと思ってたんですけど、それぞれ個性も強くて意見がまとまりにくいんで、ある日からまとめようとせず、うしろからちょっとみんなの背中を押すくらいの気持ちに切り替えたら楽になって。一時期悩んだりもしたんですけど、今はすごく楽しいですね。でも10年続けてきて、すっごいいろんなことがあったなとは思いますけど。

大抜:そうですよね。それに対して(ASIAN KUNG-FU GENERATIONは)もう結成から25年以上ですから。

喜多:長い時間をかけ、みんなにだんだんリーダーにしてもらってる感じはありますね。最初は一番しっかりしてないからリーダーをやれって言われて……。

大抜:そうなんですか?

後藤:ま、それもありますね。(喜多は)一番センシティブだし、起伏があるし、だらしないし(笑)。なんかね、喜多さんはラストロックスターみたいな感じなんですよ。YOSHIKI さんのグループ(THE LAST ROCKSTARS)に入れてもらったらいんじゃないかって(笑)。

全員:(笑)。

喜多:それはまたベクトルが全然違う(笑)。

後藤:ダメさの感じでいうと、THE ROLLING STONESのキースがヤシの木に登って落ちてコンサート飛ばしたりとか、あの感じなんですよ。枠でいうとキース・リチャーズの枠。あのチームでしょ(笑)?

大抜:でも、今はリーダーのモードなんですか?

喜多:いえ、本当に何もリーダーらしいことはしてないです。トラブルがあった時とかはメンバーに寄り添えるようにとか、できるだけ自分は中立な立場でいようとか、そういうのはちょっと心がけてはいますけど、何かをしているわけではないです。

大抜:そしてGENERATIONS はデビューから10年が経って、今はもうグループとしてギュッとなったいい状態ですね。

白濱:今、モチベーションも高くて、スタッフさんもずっと一緒にチームとしてやってるので、すごくいい雰囲気だなって思いますし、ここから先、もっともっと力を合わせなきゃなっていうのも感じています。

大抜:小森さんはASIAN KUNG-FU GENERATIONに聞きたいことはないですか? 結成25年以上の先輩ですから。

小森:アジカンのみなさんって20代後半からスタートを切ったみたいなところがあるじゃないですか。僕たちもちょうど今それぐらいの年齢で、亜嵐くんが今年30歳、最年少の僕も今年28歳になるんですけど、20代、30代にみなさんが一番大事にしたことって何でした?

後藤:僕はその頃、東京に住まわずに三浦半島で活動してたんですけど、それは自分のペースをしっかり持たなかったらダメだなと思って。たぶん芸能人になったらダメなんだろうなと思ってやってました。夜、六本木に飲みに行って、このタイミングで暴露されるような活動の仕方だとよくないぞみたいな。だから飲み会にも誘われなかったし。

喜多:誘われなかった(笑)。

後藤:細美(武士)くんだけは電話くれるんだけど、22:00から出るともう帰って来られないから、ちょっとこの時間に電話もらっても行けないって(笑)。

喜多:東京に住んでなかったっていうのが……。

後藤:……よかったですね。いわゆるちょっと引いたアングルから音楽シーンとかを見て、自分たちのやりたいこと、やるべきことを見失わないようにしてたっていうか。真ん中に行っちゃったら、たぶん浮き足立ってわけわかんなくなってた。特に一番ヒットした2004年ぐらいは28、29歳。それでも(引いた位置にいても)しんどかったので、(東京にいたら)もっと我を失ったのかもなと思います。東京の周辺エリアでちゃんと自分たちのことをじっくり考えながら活動できたのが……(よかった)。だって午前中からリハーサルしてたんですよ、僕ら。

喜多:当時そうでしたね。

後藤:夕方には終わりたいって言って、終わったらそれぞれ友達や恋人とちゃんとご飯を食べたり。そういう時間を作ろうよって。

喜多:ロックバンドの働き方改革としては早かったかもしんない(笑)。

後藤:夜中に書いたラブレターなんて恥ずかしいんだから、こんな時間に音楽作っちゃダメでしょみたいな。

白濱・小森・大抜:あ~!

後藤:本当に昼間に練習して夕方にみんなバーッて散って、それぞれの友達と遊ぶっていう。

大抜:これからロックスターだぞ!みたいなのが見えた2004年に、敢えて(東京などから)距離を取る。冷静だったんですね。

後藤:なんでご飯屋さんで、俺、声かけられなきゃいけないんだろう?みたいな。めっちゃハズいじゃんって。すごく居心地が悪かったですね。まあ、そういう性格だからかも。偏屈なんでしょうね(笑)。だからGENERATIONSのみなさんはパフォーマンスとかアート的な側面もあれば、お芝居だったりテレビの仕事だったり芸能的な側面もあるじゃないですか。そういうところでちゃんと自分を保ってくっていうのは難しそうだなって。そういうことができてるのはすごいなと思います。

大抜:やっぱり下積みが大きいんじゃない?

白濱:武者修行時代が大きいと思います。バス1台に乗って、自分たちで衣装を洗濯したりして、ショッピングモールや公園でパフォーマンスしてたのが2、3年あったんですけど、そういうのを経て今があって。当時はビラ配りも自分たちでして。そういう経験はやっぱりいきてますね。食らう時期がちゃんとあったからよかったというか。

後藤:もし、もうダメになったら……たとえばこの先、喜多くんとかが不祥事を起こしてダメになっちゃっても(笑)、もう1回、下北(沢)のSHELTERとか、小さいライブハウスからやり直そうよ!……みたいなことを仲間がいると言えるっていうのがすごくいい。またいい曲書きゃいいじゃん!みたいな。喜多くんが誠心誠意で謝ったあとにやればいいって(笑)。

喜多:謝罪会見の練習とかさせられる。何も起こってないのに(笑)。

大抜:こういう先輩がいるっていいね。


小森:僕たちも今10周年を越えて、ある種、原点回期を迎えてるというか、武者修行の時の感覚に近くて、ここからがスタートのような気がしてます。そこを経て前に進まれてる方の話はワクワクしますね。

後藤:GENERATIONSのようなグループは、可能性がまだ全然広がってると思うし、アジアとかにワッて開いてく……シーン的にはどんどん上がってるように見えるんですよね。今、一番体も動くし、日本にとどまらず広く世界に向けて頑張ってほしいですね。もし僕だったらそうしたいなって思うかもしれないなと。当時(20代、30代)はそれだけが自分の楽しみだったというか、今もそうですけど、どうやって見分を広げていけるかっていう。海を越えてみたい!って。

大抜:やっぱりGENERATIONSには、もっともっと広げていきたいっていうのがあるでしょ?

白濱:そうですね。今年は武者修行第3章っていう気持ちでフェス出演をいっぱいしようって。僕らが普段出ないジャンルのロックフェスとかも、ちゃんと気持ちを持ってパフォーマンスをしに行って知ってもらう活動をまずやろうと思います。それに合わせ、ただ乗り込んでオラ!だけじゃ絶対に意味がないので、僕らもバンドを背負って出たりとか、僕たちらしく幅を広げられる出方をしていきたいよねっていう話をしてますね。

大抜:後藤さんが今日、GENERATIONSの曲を聴いてよかったっていう話がありましたが、逆にASIAN KUNG-FU GENERATIONの曲の振り付けをするってなったら難しいもんなんですか?

小森:いや、相当難しいと思います。もし話が来たら丁重にお断りさせていただきます(笑)。そのプレッシャーは背負えないですね。

大抜:好き過ぎるゆえにね(笑)。

小森:たぶん変なことになっちゃう(笑)。

大抜:(振り付けは)言葉を踊りにするの? メロディを形にする??

小森:時と場合によります。メロディに沿ってく時もあれば、バラードは歌詞も拾ったりとか。タイミングや流行りもあるんで一概には言い切れないんですけどね。

後藤:僕、憧れがあるんですよ、ダンサーに。高校生の頃、「ダンス甲子園」(テレビ番組の企画)ってのが流行ってて、めちゃめちゃ踊ってみたいと思って。それこそZOO(1989年結成、1995年解散のダンス&ボーカルユニット)が出てきた時にかっこいいなって、「Choo Choo TRAIN」(ZOOの代表曲)もめちゃくちゃいい曲だなと。この曲が売れないのはおかしい!くらいに好きだったんですよね。今でもすごく好きなんです、ダンス。コンテンポラリーダンスとかも。なんであんな身体表現ができるのか?なんであんなふうに動くの?って。だからダンスができる人って憧れなんですよね。あと、チャンス・ザ・ラッパーのライブとか見ると、あのラップしながらこんな動きできる⁉みたいな。

小森:踊れる若いラッパーが増えてきましたよね。タイラー・ザ・クリエイターとかもめちゃめちゃ踊りますもんね。

後藤:あっち(海外)の人はみんなうまいですよね。幼少期からやってるのかな?

小森:見てるものがそうなのか? 雰囲気でできちゃうじゃないですか。

後藤:だから僕、一時期マネージャーに、ダンススクールとかダンスを教えてくれる人いないかしら?って相談してて。もうちょっとダンスがうまくなったら、ラップする時にもっといいところにビートを置けるんじゃないかと思いますね。あれも身体表現だから。楽器も運動神経じゃないですか。だからやっぱ踊れる人に憧れます。

小森:逆に僕はめちゃくちゃ楽器できる人に憧れますけどね。

白濱:ダンサーは楽器に挫折して体でのダンス表現に来たやつがめちゃくちゃ多いですね。僕もそうで、中学生の時にギターやろうと思って全然弾けなくて、ダメだと思った時にダンススクールに行ってダンスを始めて。

小森:だから今になって一生懸命、楽器やりますけどね。僕も頑張ってベースとかやってますけど、やっぱ手がこんなになっちゃって(笑)。

白濱:最近、GENERATIONSがみんな楽器に興味を持ち始めて(笑)。僕もギターの練習してて、数原もドラムを練習してて。

後藤:でもダンサーの方はビートの解釈がいいですから、覚えたらすごくいい位置に音符をおけるんじゃないですかね。

大抜:後藤さんもダンスを習って、来年ぐらいから、どうした?ってくらいに……。

喜多:キレキレにね。

後藤:「Be Alright」って曲がハンドマイクなんですけど、なんか案外踊れないなって思ったんです(笑)。技が少ない、レパートリーがない。イメージはチャンス・ザ・ラッパーなんだけどな。

喜多:ひきだしがね……(笑)。

後藤:……中に何にも入ってない。開けたものの“ダンス”って書いてあるペライチの紙があるだけみたいな(笑)。

全員:(笑)。

大抜:この感じで4月29日(土・祝)の「FM802 SPECIAL LIVE 紀陽銀行 presents REQUESTAGE 2023」もとても楽しく迎えられそうな感じがします。当日はどんなステージが見せたいですか?

小森:先ほども言ったように武者修行の第3章として、改めて今のGENERATIONSのベストをつくせるように頑張りたいなと思います。好きな曲を見つけていただけるよう、僕たちの魅力を存分に届けたいです。

白濱:僕たちを知らない方もたくさん来られると思うので、まずは知ってもらえるようにっていうのと、あとはGENERATIONSのステージを初めて見たけど楽しかったよねって思ってもらえるように、とにかく楽しんで盛り上げていきたいなって感じています。

大抜:後藤さん、どうでしょうか?

後藤:みんなそれぞれのカラーがあるミュージシャン5組なので、僕らも自分たちらしくいられればいいかなと思って。「REQUESTAGE」の良さって、いろんなジャンルのファンが交流できるところとか、普段聴かない音楽に出会えたりするところとか。アジカンってアジの缶詰だと思ってたみたいな人とも出会えるのがすごい。

白濱・小森・大抜:(笑)。

喜多:そういう人もいるよね。

後藤:なかなかない機会ですよね。同じジャンルで集っちゃうと閉じてっちゃうっていうか。だからこういう場に参加できてうれしいです。

喜多:「REQUESTAGE」はたくさん出させてもらってるんですけど、みんなのリクエスト曲を毎回見られて楽しいのと、それでセットリストを組むのが今からすごくワクワクしますね。

大抜:あ、ライブが終わったら裏にGENERATIONSのアイシングのプールがあるんですよ。水風呂のキンキンでしょ、あれ?

白濱:はい。ブロック氷を入れて10℃、11℃ぐらい。

後藤:体丸ごといくんですか?

白濱:腰から下ですね。でも隼はたまに丸ごと行く時、あります。

小森:夏とかだったら、もう丸ごと。

大抜:後藤さん、やってみたらどうですか?

後藤:アイシングはもう野球部の時に……(既にやり切った)。

喜多:やり切るものなの(笑)?

後藤:ま、補欠だったから、やる機会もあんまなかったけど(笑)。

大抜:さて、当日はお互いのライブを見られるかもしれない⁉

白濱:見ます。絶対見ます。

小森:僕はもうそのためにちょっと頑張ってきたみたいなところあります。

白濱:(出演が)決まった時、めちゃくちゃ喜んでた(笑)。

小森:もうヤバかったっす。同じステージに立てるなんて。ヘタしたらないと思ってたんで。今、ジャンルレスなものが増えてきたけど、こういうのって巡り合わせじゃないですか。僕らじゃなくて、兄さん(同じ事務所のほかのグループ)が出てもおかしくないじゃないですか。でもGENERATIONSってなった瞬間、キター!みたいな。発狂しましたね。マネージャーには、絶対にスケジュール空けて取って来いって言ってました(笑)。

大抜:これはうれしいですね。ASIAN KUNG-FU GENERATIONが出るなら出たい!ということですからね。

後藤:そうですね。でも……プレッシャーが(笑)。頑張らなきゃな。南米の人もいないから(笑)。

小森:もう普通に1曲でも多く、僕が楽しみたいなと思ってます。

大抜:リクエスト曲、ありますか?

小森:いやいや、もうそんなおこがましい。どの曲でもテンション上がるんで。

喜多:ここでマニアックな曲を言われても困りますね(笑)。

大抜:そしてASIAN KUNG-FU GENERATIONは、今レコーディングが進んでるんですよね?

後藤:はい。「サーフ ブンガク カマクラ」の完全版を作ってて、もうすぐアナウンスができるかと思います。

大抜:GENERATIONSは、今どんな状況ですか?

白濱:アルバムも無事リリースでき、アリーナツアーがスタートしまして、まずはツアーっていう。みんな目標に向かってひたむきに走ってます。

大抜:では「FM802 SPECIAL LIVE 紀陽銀行 presents REQUESTAGE 2023」もどうぞよろしくお願いします。楽しみにしてます。今日はありがとうございました。

後藤・喜多・白濱・小森:ありがとうございました。

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☆FM802 SPECIAL LIVE 紀陽銀行 presents REQUESTAGE 2023
https://funky802.com/requestage/