- 2011-01-25
- ☆ラジ友文庫☆

「住宅展示場の魔女」本岡類(2004)(集英社文庫)
ある住宅展示場に、
ブランド物のスーツとバッグという出で立ちの夫人が現れた。
営業マンたちは即座に彼女に目をつけ、さっそく接客をはじめる。
「ほんとは主人と一緒に来る予定だったんだけど、手術が入ったとかでね。
休日だっていうのに病院なのよ。」
「なるほど、ご主人はお医者様で」
いよいよ必死になって接客する営業マン。
家を案内し、丁寧に良さを説明したあと、紅茶にケーキで夫人をもてなした。
「来週あたり、おうちにお伺いしてもよろしいでしょうか」
「ええ。電話してからいらしてね。」
夫人は優雅に会場を後にした。
この夫人、名前は清美。実は結婚もしておらず、小さな会社の事務員だっだ。
もちろん住宅展示場でのやりとりは全て嘘。
住宅展示場で金持ちの夫人を装い、女王のように振る舞うことが
寂しい生活を送る彼女の唯一の趣味だった。
ある日、同じように住宅展示場をめぐっていた彼女の前に、
昔付き合っていた男が、家族連れで現れた。
「あいつだけが、家庭を持って家も買って、幸せになるのなんて許せない」
歪んだ女の逆恨みから、清美は恐ろしい復讐を企て始めた…
この表題作「住宅展示場の魔女」の他、何かに「ハマりすぎた」人の末路を描く8編を収録した短編ミステリ。
恐ろしいけど、ユーモアたっぷりで軽い文章なので、すぐに読めてしまうはず
ある住宅展示場に、
ブランド物のスーツとバッグという出で立ちの夫人が現れた。
営業マンたちは即座に彼女に目をつけ、さっそく接客をはじめる。
「ほんとは主人と一緒に来る予定だったんだけど、手術が入ったとかでね。
休日だっていうのに病院なのよ。」
「なるほど、ご主人はお医者様で」
いよいよ必死になって接客する営業マン。
家を案内し、丁寧に良さを説明したあと、紅茶にケーキで夫人をもてなした。
「来週あたり、おうちにお伺いしてもよろしいでしょうか」
「ええ。電話してからいらしてね。」
夫人は優雅に会場を後にした。
この夫人、名前は清美。実は結婚もしておらず、小さな会社の事務員だっだ。
もちろん住宅展示場でのやりとりは全て嘘。
住宅展示場で金持ちの夫人を装い、女王のように振る舞うことが
寂しい生活を送る彼女の唯一の趣味だった。
ある日、同じように住宅展示場をめぐっていた彼女の前に、
昔付き合っていた男が、家族連れで現れた。
「あいつだけが、家庭を持って家も買って、幸せになるのなんて許せない」
歪んだ女の逆恨みから、清美は恐ろしい復讐を企て始めた…
この表題作「住宅展示場の魔女」の他、何かに「ハマりすぎた」人の末路を描く8編を収録した短編ミステリ。
恐ろしいけど、ユーモアたっぷりで軽い文章なので、すぐに読めてしまうはず