2023-03-19   ◇MORNING STORY◇

今日ご紹介したのは、
須藤 古都離「ゴリラ裁判の日」


カメルーンで生まれたニシローランドゴリラ、名前はローズ。
メス、というよりも女性といった方がいいだろう。
ローズは人間に匹敵する知能を持ち、言葉を理解する。
手話を使って人間と「会話」もできる。カメルーンで、オスゴリラと恋もし、破れる。
厳しい自然の掟に巻き込まれ、大切な人も失う。
運命に導かれ、ローズはアメリカの動物園で暮らすようになった。
政治的なかけひきがいろいろあったようだが、ローズは意に介さない。
動物園で出会ったゴリラと愛を育み、夫婦の関係にもなる。
順風満帆のはずだった――。
その夫が、檻に侵入した4歳の人間の子どもを助けるためにという理由で、
銃で殺されてしまう。なぜ? どうして麻酔銃を使わなかったの?
人間の命を救うために、ゴリラは殺してもいいの? だめだ、どうしても許せない!
ローズは、夫のために、自分のために、正義のために、
人間に対して、裁判で闘いを挑む!
アメリカで激しい議論をまきおこした
「ハランベ事件」をモチーフとして生み出された感動巨編。
第64回メフィスト賞満場一致の受賞作。

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